

2026.04.28
研究開発
当社研究員が日本感性工学会で優秀発表賞を受賞 ~男性の肌の角層水分量が対人印象に与える影響を研究~
株式会社ファイントゥデイの川上怜子(かわかみ りょうこ)研究員は、第21回日本感性工学会春季大会(2026年3月16日~18日・栃木県)において、「肌のうるおいが印象を変える―男性の肌性状データに基づく対人印象の分析―」というテーマで発表し、優秀発表賞を受賞しました。本賞は、今後の研究の進展に期待できる若手研究者を表彰する賞で、研究発表要旨の書き方、研究の目標設定、発表方法や質疑応答等が優れている点が評価されました。
本研究は、男性の肌性状と対人印象との関係を実測データと印象評価の両面から分析し、肌の角層水分量が、若々しさをはじめとした印象評価に関与する可能性を示したものです。
■研究背景
肌から受ける印象の改善は、男性化粧品の重要な役割の一つと考えられます。これまでに、男性の肌の色ムラや凹凸といった肌状態が対人印象に影響することや、メイクアップによって印象が向上することなどが報告されています。一方で、こうした肌状態の改善には継続的なケアが必要で即効性を実感しにくいという課題があります。また、男性ではメイクアップ習慣がまだ十分に浸透していないことも、男性が化粧品で印象を改善する際の大きな障壁であると考えられます。そこで本研究では、スキンケアによって比較的即時的な変化が期待できる指標として角層水分量に着目し、角層水分量と対人印象の関連について検討しました。
■研究内容
【実験①】男性の肌性状調査
健康な日本人男性107名(20代〜50代)を対象に、顔の肌の測色(明るさ、色味)、角層水分量、角層の多重度等を測定する肌性状調査を実施しました。
その結果、肌の明るさは年代が上がるとともに低下しており、加齢で肌が暗くなることが示唆されました。一方、角層水分量には年代差がなく、どの年代にも水分量の多い人と少ない人が存在することが明らかになりました。また、ターンオーバーが乱れ角層が剥がれ落ちずに溜まる「角層の重層化」を示す角層の多重度についても年代差は見られず、角層水分量と角層の多重度には負の相関がみられました。これらのことから、角層水分量と角層表面の状態には関連があり、肌の明るさのみでは評価しきれない、見た目の肌の透明感や光の散乱に角層水分量が影響している可能性が示唆されました。
図1 角層重層度と水分量の関係
【実験②】男性の肌画像に対する印象評価
肌性状調査で得られた被験者の頬部の肌画像と肌性状データを用いて、対人印象の評価を行いました。印象評価の対象とした画像は、各年代で「肌の測色の値が同程度であるが、角層水分量が異なる被験者」をペアとして、計8枚を選定しました。それぞれの画像について、能力・信頼性、温かさ・親しみ、道徳性・品性、健康印象の4側面から印象評価を行いました。
その結果、角層水分量が高い肌は、全体的にポジティブな印象を受ける傾向が見られました。中でも「若々しい」の評価で、角層水分量が少ない群より有意に印象が良いという結果になりました。角層水分量が高い肌は、角層の表面状態が良好であり、透明感やツヤを呈することから、対人印象においては肌の明るさや色味に加え、角層の状態が重要な要因になると考えられます。
表1 印象評価の結果
各評定語を「1:全く当てはまらない」「2:あまり当てはまらない」「3:どちらともいえない」
「4:やや当てはまる」「5:非常に当てはまる」の5段階で評価。集計表には角層水分量が少ない群・多い群
それぞれの評価スコアを1~5点として数値化したときの平均値を示す。
これらの実験結果から、角層水分量が高い肌は対人印象が良いことが示唆され、スキンケアによって即時的に肌の水分量を向上させることが、印象の改善につながると期待されます。
■今後の展望
当社は「世界中の誰もが、素晴らしい一日を紡ぎ、いつまでも美しく、豊かな人生を送れるようにすること」をパーパス(存在意義)に掲げています。パーパスの実現に向け、誰もが理想の印象を叶えられるよう、メンズデザインブランド「uno(ウーノ)」から革新的な製品を送り出し、男性のスキンケア習慣をサポートしてきました。本研究成果をもとに、スキンケア前後での肌状態の変化と印象の関係性をより詳細に検証し、スキンケアが男性にもたらす即時的・体感的価値の可視化に取り組んでいきます。
<関連URL>
公式ウェブサイト:https://www.finetoday.com/
■ファイントゥデイグループについて
ファイントゥデイグループは、2021年に資生堂のパーソナルケア事業から独立して創業しました。
私たちは、世界中の誰もが、素晴らしい一日を紡ぎ、いつまでも美しく、豊かな人生を送れるようにすることをパーパスに掲げ、その達成に向けて地球環境および社会の持続可能性と、収益性ある成長を一体化させて推進しています。
私たちのDNAに由来する美意識は、洗練されたオペレーション、独自の価値提供、グローカルな行動様式などに受け継がれています。
私たちは、世界中の人々にときめきを通じてウェルビーイングを届ける、アジアNo.1の日用美品の創造企業となることを目指しています。
リリース全文 (PDF: 1.3 MB)
当社研究員が日本感性工学会で優秀発表賞を受賞 ~男性の肌の角層水分量が対人印象に与える影響を研究~
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