2026年度までの中期経営計画策定について

2024.08.08
企業情報
2026年度までの中期経営計画策定について
株式会社ファイントゥデイホールディングス(本社:東京都港区、代表取締役CEO:小森哲郎)は、「Unlock the joy of beauty as Asia’s No.1 fine toiletry company」を目指し、下記の通り2026年度までの期間を対象とした中期経営計画を策定いたしましたのでお知らせします。

1. 成長戦略
1)美意識を中心に据えた3つのコアコンピテンスを強化、継続
① Value Innovation:
美意識に基づいた生活者が未体験の”ときめき”を持続的に生み出す仕組みの構築
② Value Expansion:
地域生活者に最適化し”ときめき”を届けるためのローカルファースト(現地への積極的な権限移譲、現地主導)の実現
③ Value Optimization:
技術開発から生産、マーケティング、販売までの一連の機能(技・生・販)を一気通貫した最適オペレーションの実現
2)ブランド別、地域別戦略の方向性
① 高い価値を保有しているブランドの足元を固めつつも、より高い成長が見込まれる地域へ展開します。
② 中核製品を軸にした製品バリエーションを拡充します。
③ 高価格帯等への参入を企図し新規ブランドを継続的に立ち上げます。
3)業績向上の方向性
① 成長地域への展開強化をベースに将来的には各地域の売上構成を日本地域3割、中国・香港地域3割、APAC地域3割、新地域1割(3-3-3-1構想)を目指します。
② バリューチェーン全体を最適化し、原価率の低減及びバランスシートの合理化/効率化を目指します。
※APAC地域:当社グループが事業を展開する韓国、インドネシア、タイ、フィリピン、台湾、マレーシア、ベトナム、シンガポール
これらの事業成長戦略をベースに、事業拡大と高いマージンを両立させるProfitable Growthを目指します。
日本地域
戦略的な価格設定:
円安や原料高騰への対応、伸長するプレミアム価格帯市場を捕捉すべく、新ブランド発売時及びリニューアル時に、製品の付加価値に応じた価格設定を行っていきます。
お取引先さまとの関係強化を通じた売上成長:
資生堂時代から長年培ってきたお取引先さまとの関係を引き続き強化し、市場成長以上の売上成長を目指します。
投資効率を追求し安定的なフリーキャッシュの創出:
長年トップシェア製品としてお客さまにご愛用いただいてきたfino、エージーデオ24等のブランドを大切にし、投資効率を追求しながら成長地域・分野への投資を可能にするフリーキャッシュを創出します。
中国・香港地域
ニッチトップ戦略による売上成長:
特定セグメントにおいて強力なブランド価値を持つ製品にフォーカスし、投資配分を適切に行い市場成長以上の売上成長を目指します。
チャネルミックスの最適化:
オンラインは勃興するチャネルの選択と集中を行い、オフラインについても適切なパートナーを選択し配荷を拡大していきます。
アジャイルな製品開発を通じたクイックマーケットイン:
消費者の趣向変化にタイムリーに対応するため、ローカルファーストを実現し、KUYURA等のブランドでODM(Original Design Manufacturing)等を通じてアジャイルな製品開発を行います。
APAC地域
急成長を実現している東南アジア(SEA)地域での既存ブランド拡大:
ベトナム、マレーシア、フィリピン等でのSENKA、TSUBAKIを中心とした更なる拡大を目指します。
*SEA地域:当社グループが事業を展開するインドネシア、タイ、フィリピン、マレーシア、ベトナム、シンガポール
APAC地域未展開ブランドの投入:
旺盛なAPAC地域の市場成長を取り込むため、日本のインバウンド等により口コミが広まったfino等のブランドを投入し、市場成長以上の売上成長を目指します。
ローカライゼーション製品開発:
現地のニーズを捕捉しローカルの意見を反映したローカライゼーション製品開発(ハラル認証を取得したブランド等)を進めます。
ブランド価値を活かしたプレミアム戦略:
ブランド本来の価値に再着目し、TSUBAKI等の既存ブランドのプレミアム価格帯戦略をチャネルとの協業によって推進します。
新地域
北米や中東等、需要が確認されている市場について、当社グループから供給できる体制を構築し、適切なマーケティング投資を行いながら展開を進めます。
原価低減戦略
バリューチェーン全体を最適化し生産リードタイム低減等によるバランスシートの合理化/効率化を行います。
製品仕様の標準化、安価代替原料の処方開発等により原価を低減します。
久喜工場、ベトナム工場、ODM/OEM(Original Equipment Manufacturing)それぞれの利点を生かした、最適な生産体制を構築します。
2. 財務目標
2026年度に2023年度対比で以下の成長を目指します。
2023年度(実績)
2026年度(目標)
年平均成長率(目標)
連結売上収益
1,001億円
約1,200億円以上
約6%以上
日本地域
426億円
約490億円以上
約5%以上
中国・香港地域
402億円
約490億円以上
約6%以上
APAC地域
173億円
約220億円以上
約9%以上
調整後連結営業利益*1
139億円
約170億円以上
約6%以上
調整後連結営業利益率*2
14%
約14%以上

日本地域
28%
約28%以上

中国・香港地域
26%
約28%以上

APAC地域
7%
約10%以上

調整後連結EBITDA*3
151億円
約190億円以上
7%台後半以上
調整後連結EBITDAマージン*3
15%
約16%以上

調整後連結当期利益率*4
10%
約11%以上

Net Debt/調整後連結EBITDA*3・5
3.7倍
約3倍以下

*1調整後連結営業利益 = 営業利益-負ののれん発生益+一過性費用
一過性費用は、資生堂からのカーブアウト及びスタンドアローン化に係る費用やコンサルティングフィー等であり、製造販売元を資生堂から当社に変更することに伴い発生する表記の切替に関連する費用を含みます。負ののれん発生益は2023年度に93億円計上し、2024年度以降は発生しないことを前提としております。
*2 調整後連結営業利益率 = 調整後連結営業利益/連結売上収益
地域別の利益率はコア営業利益率、一部の本社費(共通費)について配賦前のコア営業利益(営業利益-その他収益+その他費用+一過性費用)を用いて算出しております。なお、日本地域及びAPAC地域のコア営業利益率については、製造部門(㈱ファイントゥデイインダストリーズ及びSHISEIDO VIETNAM INC.)における外部向けの受託製造等に係る営業損益を除いて算出しております。
*3調整後連結EBITDA = 調整後連結営業利益+減価償却費
調整後連結EBITDAマージン = 調整後連結EBITDA/連結売上収益
*4 調整後連結当期利益率 = (調整後連結営業利益+金融収益-金融費用-法人所得税費用)/連結売上収益
ただし、上記のうち金融費用からリファイナンスに関連する費用を控除し、法人所得税費用のうち資生堂からのカーブアウトに伴い発生した税務のれんに関連する法人税等調整額を加算したキャッシュベースの利益であります。
なお、2023年度の調整後連結当期利益(実績)は98億円です。
*5 Net Debt = 各年度末の有利子負債残高 - 現金及び現金同等物
有利子負債は、長期借入金及び短期借入金の合計により計算されており、リース負債は含まれておりません。
*6財務目標の前提とした想定為替レートについては、2026年度は1ドル145円、1人民元20.5円。また、財務体質の改善により金利負担が一定程度低減することを財務目標の前提としております。
*7当社グループは、2023年度より国際会計基準(以下「IFRS」という。)により連結財務諸表を作成しており、財務目標はIFRSに基づき表示しております。なお、2023年度の実績は未監査のため、今後変更される可能性があります。
3. 資本政策
最適資本構成を目指し、ROEやROICといった資本生産性指標を活用して、全社目標の設定を行います。具体的には、ROEは株主資本コストを上回る仕組みを構築し、ROICは負債コストと株主資本コストの加重平均であるWACCを上回る仕組みを構築します。
本資料は、当社の企業情報等の提供を目的としており、日本国内外を問わず、一切の投資勧誘又はこれに類する行為のために作成及び公表されたものではありません。また、本資料に記載されている当社の目標、計画、見積もり、予測、予想その他の将来情報、特に連結売上収益、調整後連結営業利益、調整後連結営業利益率、調整後連結EBITDA、調整後連結EBITDAマージン、調整後連結当期利益率、Net Debt/調整後連結EBITDAの各種数値の水準については、現在当社が入手できる情報をもとに、一定の前提(仮定)を置いてなされた本資料の作成時点における当社の判断又は考えに過ぎません。実際の当社の経営成績、財政状態その他の結果は、社会経済情勢、企業の動向、他社との競業、技術革新、規制環境、為替、その他経営環境等により、本資料の内容又は本資料から推測される内容と大きく異なることがあります。したがって、これらの将来に関する記述に全面的に依拠することのないようご注意ください。
以 上
※2024年8月29日付で、注1、注2、注4の内容を一部更新しております。
リリース全文 (PDF: 1.1 MB)

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