サステナビリティとウェルビーイングのモデル化を目指した建築

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サステナビリティとウェルビーイングのモデル化を目指した建築
ELCグローバル施設の多様化の舞台裏
関連情報, 2023.11.1
私たちはサステナビリティと従業員のウェルビーイングが関与し合う領域に焦点を当てており、これは最先端施設に対しグローバルな投資を行っていることにも顕著に現れています。インスピレーションを刺激するイノベーションセンターやテクノロジーハブから、効率的な工場や流通センターまで、当社の施設はプレステージビューティの未来に向けた新たな可能性を構築しています。小売店では、新たに開始された「責任ある店舗デザインプログラム」を通して、新たな建設や大規模な改装の設計にエネルギー、水、廃棄物および室内空気質の指針を組み込むのに役立つ、任意のグリーンビルディング基準をブランドに提供しています。
製造およびエンジニアリング イノベーションハブの発展
日本では、アジア太平洋(APAC)に拠点を置く製造施設とエンジニアリング イノベーションセンターの完成が近づいています。日本語の「桜の花」から「さくら」と呼ばれているこの施設は、主にアジア太平洋地域とトラベルリテール事業向けに厳選されたプレステージ製品を製造・販売します。当社が日本を選んだ理由は数多くありますが、その理由の1つに、日本が誇る製造の卓越性、職人技、品質、効率性への高い評価が挙げられます。これらは、当社のグローバルな事業運営の高い基準を補完するものです。
当社の目標は、サクラ・マニュファクチャリング・キャンパスが世界中の製造能力の近代化と強化の設計図として機能することです。キャンパス全体で、高度な分析、動的シナリオ計画、ネットワークモデリングなどの最先端技術が導入されており、効率性の向上とコスト削減を実現するとともに、事業の成長を促進します。
この施設は東京に近い戦略的な場所にあり、地域の研究開発(R&D)施設とのつながりを活用して、高品質なプレステージビューティ製品を生み出す当社の能力を強化しています。さらに、アジア圏の消費者に近い場所で製品を製造することで、流通ルートが短縮され、輸送フットプリントの削減につながります。温室効果ガス(GHG)排出量を削減するために当社が取り組んでいる方法は数多くありますが、これもそのうちの1つに数えられます。
当社製造拠点は、従業員エクスペリエンスを最適化しつつ充実したテクノロジーを備え、チームの自主性を高められるよう設計されています。拠点内に保育所を設けることで、保育サービスを探す手間を省くとともに、豊富な人材を集める際に直面する障壁を低減し、働く親たちへのサポートを重点的に行っています。また、社内ジムも完備し、従業員がフィットネス施設に簡単にアクセスできるようにしています。このような設備に加え、拠点内に設置されている太陽光発電設備や最先端の廃水再利用設備など、環境に配慮したイノベーションを設けることにより、サクラ・マニュファクチャリング・キャンパスは「WELL Platinum」(Internal WELL Building Instituteが監督する建物利用者の健康とウェルビーイングに関連した認証基準)や「LEED(Leadership in Energy and Environmental Design)」などの主要第三者機関の定めるウェルネスおよびグリーンビルディング基準を満たすことに成功しています。
中国での20年にわたる研究開発に基づいた発展
上海では、新しくチャイナ イノベーションラボを設立し、18年にわたり存在感を示してきた研究開発活動の舞台を大幅に拡大しています。当施設は、研究、製品アイデアの考案、洞察、臨床実験、官能および性能試験、調合、パッケージ、エンジニアリングなど、エンド ツー エンドのイノベーションを1つの場所で実現した、米国外で初めてのELC施設です。また、当施設の従業員は、グリーンケミストリー、原材料調達、パッケージなどの分野を含む、サステナビリティ関連のイノベーションにも密接に取り組んでいます。
チャイナ イノベーションラボのデザインは、中国の5大要素である水、木、火、土、金属からインスピレーションを受けて設計されており、中国の消費者に対する当社コミットメントを表しています。当施設の空間的ハイライトは、水の流れを象徴し、地域の科学者、エンジニア、製品開発者のチームのイノベーションと創造の源となることを意図した中央階段です。
本施設は施設デザインに加え、廃棄物、エネルギー使用量および水使用量の削減に関するイニシアチブにより、「LEED」および「WELL Platinum」認定を初めて受けたELC施設となりました。
また、中国イノベーションラボにも新たにプレステージビューティ イノベーションセンターを2つ開設し、 グローバル アドバンスド テクノロジー センター所属の科学者たちが、アンチエイジングと皮膚科学の研究に焦点を当て、アジア各地から調達された植物抽出物とハーブ由来成分について研究を進める予定のほか、 メンズビューティ エクセレンス センター所属の科学者たちが、男性スキンケア科学の発展、製品やパッケージの開発、臨床試験の推進を目指し、当社のLab Seriesなどに対し、男性消費者に関する詳しい研究・考察を反映させたブランド製品を開発する予定です。
世界各地で再生可能エネルギーの力を活用
当社は現在、最大規模を誇るニューヨーク州メルビルや、ガルゲネンをはじめとする世界5拠点に太陽光発電設備を設置しており、 日本のさくら工場とベルギーのオーベル工場の2施設でも当設備の設置計画を進めています。これら設備の設置は、仮想電力購入契約(オクラホマの風力発電所で生成された電力)や世界各地で100%再生可能電力を購入する取り組みとともに、当社が温室効果ガス排出量削減目標を達成する上で欠かせないものです。
当社の既存の太陽電池アレイの中でも、約1,600枚のパネルが設置されているオンタリオ州マークハムのヒルマウント製造工場では、当拠点のエネルギー需要の10%分に相当する再生可能電力を生成しています。この太陽光発電プロジェクトが、電気自動車およびハイブリット車専用駐車スペースの設置など、他の環境に配慮した取り組みと併せて、グリーンビルディング認証取得を目指すヒルマウント工場の後押しとなっています。
当社は、世界最大級気候変動イベント「Climate Week NYC」内におけるバーチャルイベントや、ニューヨーク州メルビルでの「Sun Rays and Sundaes(太陽の光とサンデー)」をテーマにした太陽光発電アレイツアーなど、ウィメンズ・リーダーシップ・ネットワークの従業員リソースグループ(ERG)と社内イベントを共同開催し、太陽光発電の利用と気候変動緩和の取り組みに関する従業員教育を継続的に行っています。
資源使用量の削減
2022年度にガルゲネン流通センターを正式に開設して以来、当社はスイスにおけるトラベルリテールの流通能力をさらに強化してきました。当施設は約30万平方フィート(約2万7,870平方メートル)の面積を誇り、モジュール性、人間工学、プロセスおよび品質の改善を重視して設計されています。センター全体で一際目を引くのが、サステナビリティに関するイニシアチブです。当イニシアチブには、リサイクル可能な廃棄物を分別する包括的な廃棄物管理システムの構築、廃棄物を回収する際の電気トラックの使用、従業員所有の電気自動車向けの充電スタンドの設置などが挙げられます。
また、省エネ対策も盛んに行われており、 センター全体でLED照明を利用しているほか、屋上にある太陽光発電設備が再生可能電力にも貢献しています。ガルゲネン拠点は、燃料油や天然ガスの使用に代わる代替法である地域暖房を導入した最初の拠点です。地域暖房の導入により、費用の低減を図りつつ、当社は温室効果ガスの排出量の削減と、地域での事業運営におけるエネルギーの自立性と信頼性の強化を実現しています。
新しく革新的なワークスペース
ルーマニアのブカレストにある当社の新しいグローバル テクノロジー センターは、理想的な拡大型作業環境を実現しています。活気に満ちたブカレスト旧市街の中心部近くに位置するこのセンターは、 IT、建築、エンジニアリング&開発、データ&アナリティクス、プロジェクト管理、エンタープライズ サイバーセキュリティ、製品管理など、専門知識を超えた戦略的思考、チーム構築、イノベーションを促進するよう設計されており、コラボレーション スペースとして機能しています。また、この施設はエネルギーと水の使用を最適化するようにも設計されています。

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